2013.07.01硬式野球
監督のぼやき・・・13 「守破離」
年始に広島工業で、広島商業OBを中心とした野球指導者の講習会がありました。広島商業OBで高校野球の監督や部長をしている方は20名を超えられており、広島野球界の軸となっています。そんな場所に、縁あって毎年参加させていただいています。同じ高校のOBだからといって、画一的ではなく、総合技術の小田さん、広島工業の沖元さん、尾道高校の北須賀さんなどなど、非常に個性的で型にはまっていません。そこに倉敷商業の森光監督が講演に来られました。話の内容は、簡単にさせていただくと、長谷川先生が築いた倉商野球を引き継ぎ、ある時に壁にぶつかり、それを乗り越えるきっかけがあり、そこに新たな物を注入して、最近の活躍があるのではということでした。ユーモアもあり、非常に興味深いお話で、あっという間に時間が過ぎました。そして感じたのは、まさに、茶道や武道の世界で言われる 守破離 の世界観でした。
型破りなものは、型があるから破れるのだといいます。教育テレビで、なんだか破天荒な書家が出ていましたが、その方は、毎日、古典的な技法で模写を500回するそうです。京都の何百年も続く有名な陶芸家の後継者は、型破りな作品を焼く時に、同時に古典的なその家に伝わる技法の物も焼くそうです。強いゴルファーは、スイングを変えて駄目になっても、一番シンプルな自分のスイングに戻すことができる、二流の選手は戻す場所がないから、そのまま落ちていくと聞いたこともあります。
自分のチームは、伝統はありますが、不祥事などもありましたので、今まさに ”守” の部分を創っているのではと思います。それを土台に進化 ”破” してくれる後継者がでる、もしくは現在の高校野球の固定観念自体に ”破” を自分ができればとも思います。そして、いずれ、そこから巣立った ”離” 広島商業OBのようになればいいなぁと思います。年始早々、良いことを感じることができました。感謝感謝です。