新チームになり、またまた仕込みの時間です。美味いラーメンを作るのと同じ、寸胴に色々な物を入れ、秘伝の食材・スパイスを加えていきます。まだまだ染み込んでいませんが、あとは時間をかけて煮込むだけ。途中で、灰汁(悪)をとります…。仕込みの第一段階終了を確認しようと山口遠征を計画してましたが、大雨とコロナ感染拡大で中止。雨が、未だに降り続いており、西日本豪雨災害を思い出してしまいます…まだまだ雨が続くようですが…避難の準備は早めにしましょう。
今朝グラウンドが心配で、朝早く様子を見に行きました。マネージャーが土を耕すところから始めて、ヒマワリを育てました。ただ昨年のひょろひょろヒマワリの失敗を修正したのでしょう、今年は茎が太い。手をかけ過ぎたり、失敗しそうだから先回りしてしまうと、自ら生きようとする力が無くなります。ギリギリまで、我慢我慢。前々回、紹介したように一本は化け物のように育ちました。日向がいい、土がいいから、水をあげたから育つ訳ではありません。過保護にすればするだけ、芯の細いスカスカになりやすいです。人を育てるのと同じ。そんな話を選手達にするのも、この頃の恒例行事。ちなみに、ヒマワリは「はるかのヒマワリ」の子孫。そのヒマワリに絡みついているのは「命の朝顔」の子孫です。ヒマワリは、神戸淡路大震災で亡くなった、はるかちゃんのお母さんが、あの災害を忘れないで欲しくて種をわけています。朝顔は、小児白血病で亡くなった子供が残したものを、ご家族が種分けをされています。ヒマワリは、天皇が皇居でも育てています。つまり両方とも、ただの花ではないのです。そんな由来を説明しながら、花や木は、暑い寒い、雨だ風だ、腹減った…云々などと文句、不平不満は言わない。耐えて耐えて、ひたすら耐えて、来るべき時に花を咲かせようとする。中には、枯れ果てるのもあるし、同じように育てても、茎の太いの細いのもあると話をします。同じ日に入部しても成長の度合いは違うんです。自らの力で伸びようとする者が伸び、人に育て育てと手をかけられ過ぎ、自らの意志の無い者は、茎の細い、花の重さにすら耐えられない、添え木なしでは立つことすらままならないものになります。大きくなくても、茎の太い、小さくても明るい花を咲かす方が良いと思います。花を題材に、自らの覚悟と決意、そして行動が大切だと話をしました。自力で生き抜く力が欲しいですねー。バッターボックスの中、マウンドの上で親も指導者も仲間も、誰も助けてくれません。花や木に学び、自然の過酷さ強さ、逞しさを感じて欲しいです。コンビニで賞味期限の文字で、食品の状態を判断するような人間では、すでに生き抜く力がなくなっています。世の中、そんなに甘くないんです。食うか食われるかのビジネスの世界にいたので、いつもそう思います。野球で飯が食える人は、ごく僅か。100年に一度のパンデミック、間もなくやってくる南海トラフ、何でもかんでも「普通なら…一般的に言うと…」「例年通りなら…」「安定が…」なんて言ってる奴は終わりです。せめて世に出ても生き残る力は身につけて欲しいと思います。だから今、耐えることが強い根っこを作ります。まだまだ出来る、何でも出来る、必ず出来る!
2021.08.13硬式野球